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私は学生時代に海外旅行を経験して以来異文化交流に興味を持ち、さまざまな国を訪れて土地の人とコミュニケーションをとることに満足感と達成感を求めてきました。
2000年に前職の上司が中国の人と国際結婚をし、いろいろな経験を教えてくれるようになりました。
基本的な生活は変わらないのですが文化、習慣の違いにより新しい発見があったり新鮮に感じることが多い、と話を聞いていました。
奥さんも国際交流に積極的で良い面と悪い面の両方を教えてくれていました。
特に、子供が大きくなって近所付き合いが増えてくると日本の習慣をあらためて知ることが多いと話していました。
彼らの幸せそうな結婚生活を垣間見ながら私は国際結婚への関心が深まっていきました。
機会があればとお願いしていたところ2004年1月に話があり、奥さんの姪を紹介してもらうことになりました。
彼女は幼稚園で保母の仕事をしていてとてもいい娘です、と聞きました。
奥さんは私と姪、双方の性格が分かっていたので、うまくいくと確信していたようです。

訪中にあたっては当初奥さんの里帰りの際に同伴する予定で考えていましたが、彼女が妊娠したため元上司と二人で訪中することとなりました。
実際に会った時の印象は気配りがありとても優しい子というものでフィーリングが合ったような気がします。
旅行中は観光や食事などを通し彼女やその親戚一同から手厚いもてなしを受け楽しく過ごしました。
中国では客に対し手厚いもてなしで振舞うことが礼儀のようで、それを知らなかった私は彼らの振舞いにただ圧倒されるだけでした。
帰国後電話や手紙などで連絡を取り合い、親交を深めました。
遠距離のため簡単に会うことはできませんが彼女の優しさや親切心は会話や文面を通じて伝わってきました。
彼女の日本語は上達が早かったのですが自分も中国語を学び更に理解を深めようと考えました。
2004年12月、年末年始の休暇を利用し単身で再度中国に渡りました。
この時中国は20年振りの大寒波で飛行機が1日遅れるというトラブルに巻き込まれましたが、振り返ると面白い経験でした。
福建省は暖かい土地柄通常は冬でも暖房機器は必要無いのですが、この年は例年よりはるかに寒く、暖房機器の無い部屋で皆コートを着込んで談話していたのが印象的でした。
滞在中は共に過ごし将来的なビジョンも含め自分の考えを伝えました。
異国の地で生活することは言葉の壁や文化の違いなど不安に感じることが多く両親も心配すると思いますが、問題が起こらないように安心して生活できるよう最善を尽くすとの話をしました。

帰国して間もなく彼女の意志を確認することができたので結婚を決意しました。
そしてこのことを両親に話したところ、一度挨拶に行くべき、と話がまとまり2005年4月両親と共に中国に行きました。
この時両親を紹介する傍ら婚姻の手続きを行いました。
彼女や彼女の両親に嫁ぐ先がどのような家族か知ってもらうこともでき有意義に過ごすことができました。
帰国後5月に日本にて婚姻手続きを行い、両国において結婚が成立しました。
結婚の成立を受けて在留資格認定証明書の交付申請を行ったところ、8月に証明書の不交付通知書が届きました。
元上司夫婦からは申請をすればすぐに入国許可がおりて一緒に生活できるようになると聞いていたので、この結果に大変ショックを受けました。
と同時に彼女の入国そのものが拒否されたことで結婚自体が解消されてしまうのかとも考えました。
入国管理局で在留資格認定証明書が不交付となった理由としては
①再婚であったにも関わらず初婚として申請したこと、
②元夫が現在日本で不法滞在となっていることを指摘されていました。
彼女は元夫とは見合い斡旋業者からの紹介で知り合い素性の知れないまま婚姻手続きを行ってしまった経緯があり、そのことは事前に把握していたのですが、申請の際敢えて記載しませんでした。
このことが入国管理局の調査で発覚し在留資格認定証明書が不交付となったのです。
彼女は当時この婚姻手続きを行ったことを両親に伝えておらず、全て秘密にしていました。
認定書の不交付を受けて全てが発覚し両親からひどく責め立てられたそうです。
結婚願望が強く話を軽く受け止めていたことが災いし、後になって問題が大きくなってしまったことになります。
認定書不交付の理由を伝えた時はかなりショックを受けていました。
私も誰にどのように相談したら良いかも分からず1週間くらいは悩み続け、中国に移住することさえ考えました。

そのような中インターネットで方策を調べてみたところ、書類作成に関しては行政書士に依頼するのが最も良い方法であることがわかりました。
そこで国際結婚に詳しい行政書士事務所を何軒かピックアップし連絡を取りました。
事務所によっては「国際結婚詐欺」と決め付け依頼を断るケースや、短期ビザで入国は可能だが1週間くらいしか滞在できないと断言するケースなどがありました。
再度インターネットを検索したところ、こちらの事務所で短期ビザから資格変更の手続きを行った事例があると分かりました。
早速連絡を取り状況をお話したところ的確なアドバイスを数多く頂き、入国への希望が湧き上がってきました。
こちらの事務所でお願いしたことにより、その後親族訪問の形で短期ビザの申請を行い2005年12月、ビザの発給となりました。
私は年末年始の休暇中に再度中国へ渡り、そこで結婚式、親戚へのあいさつ等を行い2006年1月3日、晴れて妻を連れて日本に帰国しました。
帰国後すぐに資格変更の手続きを行い、短期滞在の資格から日本人の配偶者への資格変更を申請しました。
過去の経緯があり審査が慎重になったため3ヶ月近くの時間を要しましたが3月24日、資格変更を許可する通知が届きました。
これにより2007年3月まで滞在が許可されたことになりました。
年末の訪中の際に結婚式を挙げ1月から結婚生活はスタートしていたのですが、日本国内で親戚を始め結婚の報告ができていませんでした。
両親からも披露宴は行うべき、と勧められ5月20日報告の意味で披露宴を行い、日中両国において正式に結婚を宣言するに至りました。
妻は私の第一印象を人のよさそうな人、と振返っています。

今回、ある程度の交際期間を経て本当に好きなので結婚したいと思った、と言っています。
前回の件で、結婚したいという気持ちだけで素性の知れぬ人物と結婚し、日本で生活を始めていたら大変なことになっていた、と反省しているほどです。
また、入国管理局は想像以上に厳しく、とても怖い機関である、と実感しています。
日本に入国することの難しさをあらためて知った感があります。
今回こちらの事務所にお願いして本当に良かったと言っています。
このようにいろいろなことがあり、私の結婚は波瀾のスタートであったように思います。
日本では一部で外国人に対する差別や偏見が残っており国際結婚は将来的にも問題が多くでてくると思いますが、今回のこの経験からひとつひとつ問題を乗り越えて行けるような自信がつきました。
特に中国人に対しては大きな事件が報道された後、偏見を持つ人が多くなっているように思われるので、誤解を与えないようにできるだけ自然に対応していけるように頑張っていきたいと思っています。
入国管理局に対して誤解を解くための方策を考え理解を得ることができたことは大きな自信につながりました。
今後問題が起きた時は今回の経験を思い出しうまく解決していきたいと思います。

2006年の10月には第一子誕生の予定となっており、これからまた忙しくなっていくと思いますが、大きな楽しみが増えていく喜びのほうが大きいです。
これからは家族を守っていくという責任のもとに頑張っていこうと考えています。

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折本 徹 行政書士事務所

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